認知症の原因となる病気はたくさんあります。そのひとつが脳血管障害による認知症です。これは、脳の血管が詰まったり破れたりすることにより、その部分の脳の働きが悪くなり、それが引き金となって認知症が引き起こるのです。
症状としては、もの忘れ、頭痛、めまい、耳鳴り、しびれなどがみられることがあります。脳卒中の発作がおこるたびに段階的に悪化することが多いようです。脳血管障害による認知症は、障害が起きた場所によって、ある能力に関しては低下しているが、別の能力は比較的大丈夫だというように、まだら状に低下し、記憶障害がひどくても人格や判断力は保たれていることが多いのが特徴のようです。
私の母の場合も、この脳血管障害による認知症でした。レントゲン写真を撮ったところ、正常な脳と比較すると、脳の一部にうっ血や浮腫が見られ、脳組織全体が壊死した状態でした。
脳血管障害による認知症の原因としては、脳梗塞の多発によるものが70〜80%を占めます。脳血管障害により脳の血流量や代謝量が減少し、その程度や範囲というのは、認知症の程度と関係します。
脳血管障害による認知症の症状の特徴は、障害のあった部位によって症状が異なる点です。めまい、しびれ、言語障害、知的能力の低下といったところでむらが起きるのです。また、記憶力の低下が強いわりには、判断力や理解力などが相対的によく保たれている場合もあり、これはまだら認知症と呼ばれています。
母の場合は、めまいやしびれが頻繁に起きていました。たとえば食事をしているときなどにご飯茶碗を取ろうとしてその近くにある湯飲みを倒すというようなことがよくありました。